今日は、今年度第2回目となる住宅政策審議会が行われました。住宅マスタープランの改定にあたっての答申とりまとめに向けて、具体的に議論が始まります。議事はこちらです。
まず初めに、昨年度の都市整備部住宅課の事業について報告がありました。議員メンバーにとっては、先の定例会で行われた決算特別委員会の前に読み込んだであろう資料の一部です。全体版は重くてスキャンする気になれませんでしたが、こちらは少量ですので以下に貼り付けておきます。
平成27年度住宅課事業実績
さて、これ以降は全て答申に関する話が進められましたので、その流れの中で資料なども紹介して参ります。
まず、前回の審議会では、小委員会を設けて効率的な進行を図ることが決定されました。その通りに、既に小委員会が先に行われており、その報告がなされました。
小委員会報告
議題の2番目は完全に1番と重複している気がしますが、前回の答申(資料3、リンクです)を参考にしながら、今回の方向性が確認されました。具体的には、細かな政策や数値目標を設定するのではなく、目黒区の住宅政策のあり方について、大きくまとめていこうとするものです。
さらに、前回も議論になった区民意見募集については、今回も様々な議論が出されましたが、結局は「パブコメの投げ方を工夫していこう」という程度に収まったようです。
私はこれには強く不満を持っています。意見募集を議論の俎上に載せるのであれば、団体からの意見聴取や区民に呼びかけたパネルディスカッションなど、大きな可能性があるのですから、初めから制約のある状態で問うことは無意味だと思います。夢見させるようなこと言うな、という事です。
必然的にスケジュール案は前回と変わりませんが、こちらで示されています。
さて、答申に向けた基本理念と基本目標ですが、小委員会での議論を元に提示されたのが資料5です。前回(資料6)に比べて、3つ目の「住まい手の主体性の向上」が大きなポイントになっているかと思います。
まだ議論段階なので、今後も変わっていく可能性がありますが、主体性、きつく言えば責任というのは非常に重要な視点だと思います。
先の益城町の視察で見てきたように、倒壊した家屋の多くが旧耐震基準の建物でした。その危険性は、行政も住民も予知できるものであったと言えます。益城町でどのような対策があったのかは分かりませんが、例えば目黒区でも耐震診断、耐震改修の補助事業を実施しています。しかしながら、住民の方に提案しても「うちはいいから」と断ってしまうケースが非常に多いと聞きます。
もしそのまま大震災が発生したら、建物が倒壊するばかりでなく、道路側に崩れて避難路を塞いでしまう可能性もあります。まさに、その住居を有している方がある程度の責任を持たなければならないでしょう。その意味で、主体性や住教育といったものを訴えていく必要性を強く感じます。
その他、住居とコミュニティをいかに結びつけるか、といった議論も行われましたが、今後の答申内容に色々と盛り込まれることになろうかと思います。
あまり触れてこなかった住宅政策ですが、良い機会を与えて頂いていますので、引き続き学ばせて頂きます。