かつて民主党~民進党で一緒だった仲間は、政党こそバラバラになってしまいましたが、今でも交流は続いています。今日は「No Mark」という以前と変わらない議員ネットワークの視察研修が企画され、東芝の府中事業所にお邪魔してきました。
東芝というと、世間的には厳しい声にさらされていますが、これまで残してきた製品やシステムが素晴らしいのも事実です。こちらの府中事業所は、車両工場としてスタートしたのち、現在ではインフラ系(電力、交通、放送・通信、水・環境)の製品開発や製造が行われています。これらのうち、今日はエレベータと水素エネルギーについて視察させていただきました。
<エレベーター>
東芝のエレベーターといえば、台湾の101やスカイツリーに採用されている高速エレベーターが有名です。これらの開発や製造も実際にこちらでされているのですが、今回学んだのは保守やメンテナンス、さらには遠隔監視の部分です。
研修センターを設け、製品の試験や技術者を育成している様子を拝見しましたが、別の業者に保守だけ委託することとの差が歴然との事です。さらには、東日本サービス情報センターという拠点で24時間365日、関東全域のエレベーターの動作を監視しているだけではなく、作業員がどこでどういう状況にあるかも把握し、異常が発生した際には迅速に対応できる体制を構築していることには、本当に驚きました。大規模災害が発生した際には、発生地によって司令塔を切り替えて、復旧に特化した対応がとれるようになっています。
ここまでやっているとは、日本人ってスゴイデスネ。
<水素エネルギー>
現在、こちらで力を入れて研究開発されているのが水素関連の製品・システムです。私も水素に興味がありながら、ちゃんとご説明を頂いたのは初めてでした。
太陽光や風力などの自然エネルギーは、条件によって発電量が左右されるのが最大のネックです。それを補うのが蓄電池ですが、まだ蓄電量などに課題があります。
そこで、今回ご説明のあったシステムでは、自然エネルギーで発電した電力はそのまま使いつつ、余剰電力は蓄電池に回し、さらに余ってしまう電力で水素を発生させ、ストックしておくという方式が採られています。
発電量が少ない時には、水素を使って発電を行い、電力と熱を得るという仕組みになっています。さらに、これらの状況を専門のEMS(H2EMS)で管理し、常にベストな制御が実現されています。
すでに公共施設やホテルなどでも導入実績があり、災害時の電力供給としてDMATの訓練にも参加したとの事です。
究極のクリーンエネルギーとして、今後の水素関連産業にも注目が集まりますし、一方でその手前にある蓄電池の性能向上も課題であると、素人ながら感じました。
いずれにしても、日本が再生可能エネルギーにシフトしていかなければならないのは明らかであると私は考えますので、こういった技術革新に期待をするとともに、政府は原発ではなくこちらにより多くの投資をして欲しいものだと思います。