居場所がない少年・少女たち
目黒区更生保護女性会が主催する講演会で、一般社団法人Colabo代表の仁藤夢乃さんのお話を伺ってきました。居場所がない少年・少女たちを地域がどう見守るか、というのがテーマです。
昨年、Colaboの行っている「夜の街歩きスタディーツアー」に参加させていただき、衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。(当時のブログ)
仁藤さんが実際に接した女の子や男の子の事例を数多くご紹介いただく中で、行政やその他の支援が、悪気はなくとも見当はずれであることが多いという指摘には、本当に納得です。例えば、家に居場所がなくて深夜に外を徘徊している子どもを補導して家に帰すのでは、何の解決にもならないどころか、むしろ子どもの状況を悪くし、大人への不信感を増長させます。
また、「社会保障は風俗産業に負けた」との言葉を耳にしたことがありますが、子どもを搾取する大人の行動は究極のアウトリーチであり、行政が日中に相談窓口を開けて待っているのとは天と地ほどの差があります。(スタディーツアーではそれを目の当たりにしました)
そこに突っ込めるのは、やはり行政ではなくColaboのような民間の団体であり、そこに対する支援こそ必要なのでしょう。それは夏に学んだ社会的養護のアフターケア事業にも通じるところがあり、行政の限界を感じさせられます。
だからこそ、別の角度からは地域の見守りが重要なのでしょう。
必要な支援とは特別なものではなく、日常の生活経験と言われます。そこに引き込んであげるのが地域の力であり、更生保護女性会さんが今回の講演会で意図したところが大変よく分かりました。
一人の大人として、また男性として、少年少女を搾取する市場が存在することに嫌悪感を抱きつつも、支えるのもまた大人だと自覚して、学びや行動を深めていきたいですね。