感染症名にご用心(20予特2日目)

情報公開

2020.3.10 予算特別委員会

予特2日目。私も短時間ですが総括質疑の中で発言をさせていただきました。以下、その内容です。

(3/16追記:ページURL末尾は “COVID-19” に変更されました。また、情報発信のページ構成自体が変更され、別の場所に一元化されることになりました。)

目黒区の新型コロナウイルス情報ページについて

新型コロナウイルス感染症に対しては、未曾有の事態かつ刻々と変化する状況の中で、区も大変な苦労をして対応いただいていると思います。区民への発信も、既存のツールの範囲では早い段階から情報をまとめ、区報3/5号では紙面を緊急に大幅に切り替えるなど、迅速に対応しています。

しかし、一点だけ気にかかっていることがあります。それは、新型コロナウイルス情報ページのURLです。

目黒区ホームページで、一連の情報のインデックスとなっている「新型コロナウイルス感染症の情報」と題するページには、相談先の紹介や区民の方へのお願い、医療機関向けのページや目黒区の対応についてのリンクなどが掲載されており、検索サイトでは最上位に来るものです。

このページのURLの末尾が、下記の通り「china_haien」、つまり中国肺炎となっています。これは、あまりにも配慮に欠けるのではないでしょうか。
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/shinryo/yobo/china_haien.html
(↑リンク切れ、3/16追記。現在は
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/shinryo/yobo/COVID-19.html となっています。)

ここのところ、SNS上では感染症の名前についての論争があり、これを受けて参議院予算委員会で「武漢肺炎」と発言した、極めて倫理観の欠如した国会議員すら出てきましたが、そもそもWHOが2015年に発表したベストプラクティス、いわばガイドラインにおいては、感染症の名前には地名や人名を使わないことになっています。それは、「病名による貿易、旅行、観光、動物福祉への不要な悪影響を抑えるため、そして文化、社会、国家、地域、職業、民族集団への侮辱が起こるのを避けるため」とされています。(不自然な訳ですみません…)

この問題意識は多くの方が共有しているはずで、国も都も区も、新型コロナウイルスに関連する差別や偏見を起こさないよう、人権への配慮を呼びかけています。その中にあって、これは感染症の名前を想定して付与したURLではないとは思いますが、やはり軽率と言わざるを得ません。

ちなみに、感染症のページだけ過去に遡って調べると、鳥インフルエンザA(H7N9)の情報発信の際にも、URLにわざわざchinaの文字を付与しています。(ただし、これは2015年以前だと思われます。)
https://www.city.meguro.tokyo.jp/kurashi/hoken_eisei/shinryo/yobo/chinatoriinnhuruennzaa.html

確かに、日常業務で新たなページを作る機会は多いでしょうし、その度に熟慮していたらキリがありません。即時の判断でパーマリンクを付与することがほとんどだと思います。

ただ、感染症に限りませんが、一定の知識のもと、何らかの配慮や炎上防止を踏まえたブレーキを一瞬でもいいから効かせることも重要でしょう。

区の見解

このページは、COVID-19など正式な名称が定まる前に、緊急に情報発信をする必要があると判断して設置したものであり、WHOの指針も比較的新しい考え方である。

URLの件については途中で気がついたが、ネット等で広まった現状でURLを変更すると、以前に見ていた方がアクセスできなくなるデメリットもある。

今後、どういう対応が可能か検討する。

→ということで、区も問題意識は持っていたようですが、早めに対応する方が良いのではないかと思います。

今日の議題

・行財政運営基本方針の変遷
・予算発表(プレス、区民)
・教育施策の重点
・区立中学校の魅力
・積立基金
・コロナウイルス対策(マスク、時差出勤、テレワーク、買い占め防止、検査体制、臨時休校、対策の財源、デマ対応、全庁体制、自治体の役割、学校の役割、情報発信、保育園、緊急融資、予算組み換え)
・区長の給料削減
・財政構造
・財政調整基金
・特別区債
・人口推計
・気候変動対策
・多選の弊害
・区有施設見直し(進捗、学校施設)
・都区の事務移管
・非常用電源
・人材育成
・業務効率化、簡素化
・外部プール活用
・休校中の個人面談
・副区長の定数
・若手職員の意見
・公用車モラル