都議会議員の西崎つばさ(37歳、目黒区)です。
3日間という超短期ではありましたが、都議選後では初となる実質的な論戦の場としての臨時会が終了しました。
我々は、小池都政に対して是々非々を貫く立場として、建設的な議論や提案を行ったつもりですので、以下に紹介します。
補正予算の減額を提案
今回の主な議案である総額3278億円の補正予算は、緊急事態宣言の延長に伴う支援金や協力金の追加のほか、酸素ステーションの設置などを盛り込んだものでしたが、我々が問題視したのは、20~30代向けのワクチン接種促進事業です。
若者向けワクチン接種促進事業
10億円が計上されているこの事業は、ワクチンの接種意向が高齢世代に比べて低いとされる若い世代をターゲットに、SNS広告や動画作成および配信、アプリ活用などを通じて接種を促進するものです。
しかし、我々は以下のような点について、疑問を感じました。
- 若者の接種意向が調査されたのは今年の2~3月と半年も前であり、当時は高齢者の接種すら始まっておらず、そのアンケートを東京iCDC(感染症対策センター)自身が「若者は接種時期が見通せず、自分ごととして感じられていない」と分析していること。
- 現時点で対象者の接種率をどの程度と見込んでおり、事業によってどれくらいの押し上げ効果が期待できるのかといった、数値目標が設定されていない(できない)こと。
- そもそも若い世代は、ワクチンを受けたくとも予約が取りづらく、地域によっては開始されていない状況であり、その体制を整備することが最優先であること。
こうしたことから、ただちに10億円を投じて若者の接種促進を進める理由は見出し難く、この部分だけを削減した修正案を提出しました。
結果的に、賛成少数で否決となったことは残念ですが、若者を悪者としてスケープゴートにする考え方は改めなければならないと思います。
代表質問について
あまり明快な答弁が得られなかったため、ご報告が難しい部分もありますが、代表質問をピックアップしながら、議論した我々の問題意識をお伝えします。
小池知事の姿勢
・今後、補正予算の編成などにあたっては、速やかに臨時会を招集して審査や議決を受けるべき。
・任期途中で都政を投げ出し、国政に転じてしまうのではないか。
オリンピック・パラリンピック
・オリンピックの開催が誤ったメッセージとなり、感染拡大をもたらしたのではないか。パラリンピックは、本当に安全に開催できるのか。
・パラリンピックの学校連携感染事業は中止すべき。
新型コロナ対策
・絵に描いた餅とも言える「確保病床数」ではなく、医療を必要とする人を迅速に受け入れることができる「入院可能病床数」を正確に伝えるべき。
・検査、入院、宿泊療養の体制および、保健所への支援を一層拡充すべき。
・いわゆる野戦病院のような、非常体制の整備に着手すべき。