一般質問の2日目が終了し、明日からは議案の審査に入ります。今日の質問の通告(要旨)はこちら。通告も質問も、人それぞれですね。
さて、昨日に続いて、私の質問内容をご紹介します。
2点目は、施設整備基金に関する質問でした。
目黒区の重要な課題の一つに、区有施設の更新経費の問題があります。
総務省のソフトを用いて、平成26年から40年間に必要な施設更新経費を試算したところ、約2900億円という数字が算出されました。1年あたり70億円を超えます。これまで、区が同様の経費として計上してきたのは1年に約40億円ですから、これだけでも年間に30億円以上支出を増やさなければならない計算になります。
人口減少社会を念頭に、施設のあり方を見直す一方で、財政面からも施設の規模を計算した結果、40年間で施設を15%縮減していこうという方針が出されました。
しかし、15%削減したとしても、40年間で638億円の財源が不足することが見込まれます。これには、施設の長寿命化や更新時期の見直し等で対応するとされていますが、それだけで年16億円の財源を生み出していくのは、現実的には相当厳しいと思います。
そうなると、区の貯金に相当する「基金」を備えておかなければなりませんが、いくら準備しておけば大丈夫という基準が存在しないのです。
災害や不況に備える財政調整基金の方は、区の標準財政規模である600億円の20%、120億円を積み立てておこうというルールが定められています。
同じように、これから必要なコストが大まかにでも見えているのであれば、きちんと数字を設定しておくべきではないか、という提案をさせて頂きました。
最大の懸念は、世代間の負担の公平性です。基金を備えておかず、負担を次世代に先送りしていくことは許されません。
ただ一方で、この10年~20年に最も更新経費が必要であるという試算も出ています。つまり、むしろ今の世代に過重な負担が押しつけられる可能性もあるのです。であれば、起債をしてでも負担の公平を図らなければなりません。
こういった考えが、来年度に策定予定の「区有施設見直し計画」で示されるのか尋ねましたが、それは今後検討されていくようです。
長くなりますが、3点目。行革計画(区サイトへのリンクです)に記載されている、行政評価制度の進捗状況を訪ねました。
結果から申し上げると、まだ具体的な検討には入っていないようですが、議論の焦点となったのは「行政コスト計算書」の作り込みです。このコスト計算書が課ごとなのか、事業ごとなのか、施設ごとなのか、どこまで細分化するかで行政評価の枠組みが決まります。
区長からは「見える化」をしっかり進めていきたいという旨の答弁がありました。
現在、既に町田市が綿密なコスト計算書を基に行政評価を実施していますが、素晴らしい取り組みだと思います。これぐらいの事が目黒でも出来るよう、しっかり設計して頂きたいですね。
さらに言えば、評価方法には議員や第三者の目を入れるなど、厳しいチェック体制を敷くことが望まれます。今後も、進捗を確認し続けます。