今日は、若手議員の会の児童虐待防止PTの一環で、新宿区にある「東京都子ども家庭総合センター」を訪問しました。
いくつかの機能が1か所に集められた施設ですが、もちろん視察のメインは児童相談所です。事業のレクチャーを受けた後、相談室をはじめ、音楽室、体育館など様々な施設を見学させて頂きました。
↑被害確認面接(主として性的虐待を扱う)に特化した面接室。横並びで、寄り添うように話を聞きます。シビアな話ですから、各分野の専門スタッフが何人も控えた状態で、訓練を積んだ人間が一度で客観的に状況を話してもらうそうです。
また、性質上、場所を明確に記載できませんが、関連して一時保護所も見学させて頂きました。家庭に問題があって一時的に親元を離れている子どもたちが生活している施設ですから、非常にセンシティブな部分がありますが、たいへん貴重な勉強をさせて頂きました。
一時保護所では、年度の区切りに合わせて新生活をスタートしてもらうため、今ごろの年度初めが最も余裕のある(と言っても東京では8割程度が埋まっている)時期で、時間が経過するごとに増えていき、収容率120%くらいになるそうです。今回の場所では、既に高学年男子で定員超過しており、20名定員のところ25名が過ごしている状態でした。
今後も減っていくという見込みは無く、やはり基礎自治体でも担える川上の部分、蛇口を閉める対策が最重要であると再認識しました。
なお、国会では児相の設置主体を拡大する法案が提出されており、目黒区も前向きである事は、予算委員会の質疑を報告した際にも触れましたし、先日のブログでは、社保審の部会の提言を紹介しましたが、その是非も聞いてみました。
簡単にまとめると、現在は児相が各種の措置と支援を同時に行っており、一方で区市町村も支援を行っている状態ですが、このまま児相が移管されたとしても、目黒区などの特別区がその業務を請け負える段階にはない、という指摘がありました。
全くその通りだと思います。いま必要とされているのは、業務が過度にのしかかっている児童相談所と、同じく通報が殺到している子ども家庭支援センターの役割を整理し、どういった形が子ども家庭の支援に最適なのか、整理し直すことだと思います。その上で、「はざま」に落ちてしまうケースをいかに防いでいくか。単に権限と財源の奪い合いをしても仕方ありません。
今回の視察は、提言のとりまとめに向けた来月の品川研修で発表する予定です。引き続き、超党派の若手議員のネットワークで、我々に出来ることを考えて参ります。