ポケモン研修

西崎つばさの活動

関東若手市議会議員の会、本日は年度最後の総会&研修会。特に我々にとっては、東京ブロックの会長だった子籠あきる野市議と、事務局長だった菊地荒川区議が、関東ブロック全体の代表&事務局長に選出されるという、大きな意味を持つ総会でした。

さて、研修会では、若手の地方議員が関東一円から集まってポケモンGOを研究した訳ではなく、宇宙産業について、内閣府の宇宙開発戦略推進事務局から福代孝良氏をお招きし、お話を伺いました。

事業仕分けも引き合いに出されたので複雑な気分もありましたが、現在の宇宙開発の肝は、研究のための研究ではなく、産業などでの実利用にあります。宇宙政策は科学技術、産業基盤、安全保障の3領域に分けられますが、出口戦略というか、価値の実現に重きが置かれ、予算配分と政策効果が毎年検証されているとの事でした。

かつての宇宙産業というと、ロケットや衛星を作って打ち上げるイメージがありましたが、現在の売上別で見ると、全体の2/3が位置情報などの衛星サービスで、地上設備が1/4程度。衛星の製造や打ち上げは1/10ほどになっています。

また、衛星はどんどん小型化しており、t(トン)クラスの衛星を1機打ち上げるのに数百億かかっていたものと比べ、50kg以下の超小型衛星では1機3億円程度で打ち上げられるそうです。宇宙へのアクセスコストが下がるということは、従来のビジネスに加え、新たなサービスを利用できる可能性があるという事です。

さらに、ただコストが下がっているだけでなく、昔の大型機は莫大なコストゆえ絶対に失敗できず、超保守的な設計で造られ、10年~15年の長期開発を経て打ち上げるため、出来た時には時代遅れになっていましたが、小型衛星であれば2年以内に打ち上げられるため、実用性も高いのです。

特に注目すべきは、日本が国を上げて研究開発している準天頂衛星システム(QZSS)です。GPSシステムの日本限定版といったイメージですが、日本のはるか上空を(地上から見ると)8の字を描くように回っており、GPSの弱いビルの谷間などもカバーでき、位置情報としては数cm単位で正確に反映できる特長を持っています。

既に海外に売り込みが始まっており、シンガポールではゲートを必要としない高速道路料金システムに応用されています。正確な位置把握が出来る能力を活かしたサービスですね。宇宙サービスの利点は、地上インフラを必要としない点であり、同様のサービスを他の地域にすぐ売り込む事ができるのです。

ポケモンGOはGPSを利用していますが、起動した事のある方なら、その位置情報の大雑把さがお分かりになるでしょう。全世界でプレイできるという売りを前面に出したためと考えられますが、準天頂衛星システムには正確性という別の売りがあります。

見守りサービスの精度は遥かに上がりますし、より細かなポイントラリーなどの形で、町おこしのイベントなどにも活用できるかもしれません。

「開発している側は、自治体のニーズが分からない」のがネックとの事でしたので、そういったシーズとニーズを繋げるのも議員の仕事かも知れません。もちろん、何に応用可能なのか自らも考えたい所ですが、、、どうでしょう。テレワークでデスクにいるか確認できるかな。もっと考えてみます。