熊本勉強会2日目。今日は被災地の現地視察をさせて頂きました。
多くの方が状況をご存知であろう熊本城、崩れた石垣の中で隅石が頑張って支えている櫓の様子も見てきましたが、なんと言っても益城町周辺の惨状には胸の痛む思いをさせられ、様々考える事となりました。
東日本大震災のときも被災地を見てきましたが、あのときは津波でほとんどの建物が流され、散らばったガレキを1ヶ所に集めるのが最初の復旧の道といった印象でした。
しかし益城町の場合は、全壊、半壊、ダメージの少ない建物と様々であり、解体撤去をしようにもガレキの種類の分別に時間を取られ、半年経っていても、まだほとんど進んでいない状況でした。潰れたままの家屋がそのままの形で、数多く残されているのです。建材の再利用に向けた分別が大きなネックであるということでしたが、ここはもう少し調べてみたいと思います。
分別中の作業現場。
分別が終わったあと。
また、昨日の県管理監の方のお話で総合的な防災対策の必要性を学びましたが、益城町は主に台風などの風水害に備えて重い瓦を使用しており、その重みで2階部分が1階を押し潰してしまったという建物が多く見られました。木山神宮もその一つです。
まさに、風水害だけでなく、震災まで考慮すべきという意味では、総合的な減災に対する考え方が不足していた面があったということでしょう。
また、仮設住宅や復興住宅ではなく、避難所でコミュニティを形成することを目指して運営をして成功した、益城中央小学校避難所の事例を学ばせて頂きました。避難所にコミュニティカフェやキッズサロン、会食スペースを設けるという画期的な取り組みで、全国から注目を集めています。
そもそもこの避難所は、付近の指定避難所に行くのが遅かった方々が集まったという特徴があるのですが、元町議であった女性が強力に推し進めて、コミュニティを形成したとのことでした。これも昨日学ばせて頂いた、「防災リーダーが決定的に重要である」ことの一例だと思います。
目黒区でも、避難所運営協議会の設置が各地域で進められていますが、誰がリーダーシップを取るのか考えておくことは、非常に重要な要素だと断言できます。また一つ、新たな視点を頂きました。
今回の研修を受けて、「熊本には災害時のノウハウが詰まっている」、その通りだと実感させて頂きました。先日の委員会視察でも防災・減災について見て頂きましたが、区政の中でも大きなウェイトを占める災害対策、引き続き様々な事例に学ばせて頂き、議会で有効な提案ができればと思います。