厚生労働省は先日、待機児童数などをまとめた資料を公表しました。これまでも、目黒区の待機児童数の苦境はお伝えしてきた通りですが、全国の状況が一覧化されることで、いっそう問題意識が高まります。
厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ」
目黒の状況を分かりやすく抜き出すと、
「昨年は431人分の保育園を増やしたけれど(全国59位)、
利用児童数は372人の増加となり(全国55位)、
待機児童数は318人も増え(全国2位)、
全部で617人になった(全国3位)」となります。
ただ、待機児が大幅に増加した背景には、定義の見直しによるカウント方法変更があります。今年は過渡期にあるため、単純に待機児童数ワースト3位とは言えません。昨年までの定義で数えると23名の増加となっており、増加数は全国81位です。もちろん、絶対数が大問題であることは言うまでもありませんが。
この現状に対して、各自治体の保育園の増設だけで対応するのは限界があると思われ、育休取得を前提とした仕組みなど、働き方や職場環境の改革が必要であると私は考えています。
そうは言っても今すぐに物事が進むわけではありませんので、保活中の親御さんにとっては、お子さんが保育園に入れるかどうかが勝負であるとも理解しています。そのためには、点数による選考状況を確実に把握しておく必要があります。
私にとって初めての予算特別委員会となった2016年3月、保育所の選考状況を公開すべきだと提案しましたが、本年2017年4月入所分から、その結果が公表されることになりました。
目黒区サイト「平成29年4月入所利用調整(選考)実施状況」
特に多くのご家庭でポイントとなる、0歳および1歳の40点・42点の状況をご確認いただければと思います。
ただ、9月ともなると、かなりの認可外保育所が満員で入れない状況になっており、保活のしようがないという声も毎年のように聞いています。やはり、保育所の増設も必要ですが、それだけでは到底対応できない状況にあることを、社会全体で認識共有する必要があると思います。