東京都の来年度予算案などについての勉強会が、立憲民主党と民進党の合同で行われました。例年実施されていたものですが、都議会では統一会派を組んでいる(立憲に移った都議が残留している)ために実現しやすい企画です。
東京都は予算案の説明などが相当充実していますので、詳細はそちら(東京都サイト)に譲ることにして、ここでは財政についての問題意識だけ。(下の写真は別の角度からの問題についての図。)
なんといっても、税源が国に取られていくことが大きな問題だと言えます。
法人住民税の国税化では、都で2100億円の減収(H30予算案ベース)、23区の合計でも628億円(H27決算ベース)となっていることや、地方消費税の清算基準の見直しによって、さらに1040億円の減収(うち半分の520億は都内自治体の減収)が見込まれているなど、都を狙い撃ちしたような税制改正によって、目黒区も影響が避けられなくなっています。(なお、ふるさと納税の影響も大きく、23区合計で230億円以上の減収と言われ、目黒区でもマイナス14億円に達することが予想されています。)
一方で、超高齢社会や社会資本ストックの維持更新、首都直下型地震などへの対応で、都の歳出は今後の25年間の累計で15.2兆円増加するとされています。
住民1人あたりの地方税収は、東京が18万7千円と最大ですが、地方交付税措置後の全国平均は18万3千円となり、47都道府県のうち東京は18位で飛び抜けている訳では全くありません。
東京都および自治体として、これまでもこうした状況に物を申してきていますが、今後さらに強く主張する必要があると思います。この問題は住民サービスに直結する話であり、また負担と受益のバランスを歪め、納税者の公平性をも揺るがす話なのですから。