弾丸箱根ツアー(生活福祉委員会視察)

研修・視察

2019.2.7 生活福祉委員会 視察(行程表

かつて存在した「箱根保養所」

生活福祉委員会で、箱根の保養施設2ヶ所を視察。

そもそも、目黒区は箱根の強羅に直営の保養所を持っていましたが、2010年からの緊急財政対策の一環で廃止し、用地を民間に売却しました。

私も子どもの頃に利用した記憶がありますが、当時の保養所は確かに目黒区民が格安で利用できた一方で、年間1億円以上の赤字を垂れ流す問題施設でした。

なお、今日は跡地の外観だけ見てきましたが、民間事業者による「円かの杜」が営業しており、「じゃらん」を見ると1人1泊4万円からの高級旅館に生まれ変わっています。これは正しい判断だったと思います。

かつての保養所跡に立地する旅館

保養所の廃止後

2011年に保養所を廃止した後は、民間の保養施設(旅館やホテル)と契約または協定を結ぶことによって利用先を準備するという代替措置が取られています。
http://www.city.meguro.tokyo.jp/shisetsu/shisetsu/hoyoshisetsu/index.html

契約施設は箱根の「花月園」と伊東の「暖香園」の2ヶ所で、目黒区民が利用する際に割引価格(3000円引き)で利用することができます。

協定施設は、2事業者の数十箇所にもわたる施設から選んで利用することができ、割引という仕組みではなく、そもそも会員向けの手頃な施設を利用できるようになっています。

ホテル花月園(契約施設)

箱根ロープウェイの終着駅「桃源台」から遊歩道を歩いて約15分。もしくは、新宿または池尻大橋(!)から高速バスでホテルの目の前まで行けるという立地です。割引適用後は、平日が1泊2食付きで8,880円。休前日が12,120円となっています。

前回の東京オリンピック前に創業したとのことで、なかなか歴史は深く、建物自体は少し狭い印象を受けますが、内部は定期的にリニューアルされています。最近では見かけることの多い個室の貸し切り風呂は、創業当時から無料で提供しているとのことで、魅力の一つとなっています。

富士山を望む景色もバッチリ。

3月6日には、4階フロアを貸し切って、囲碁の棋聖戦の第6局が予定されているとのこと。井山裕太棋聖と山下敬吾九段の戦いです。昨年の国民栄誉賞や、9歳の中邑菫プロの誕生で囲碁界も盛り上がっており、ホテルとしても嬉しいところではないでしょうか。

強羅彩香(協定施設)

区が協定を交わしているうち、「四季倶楽部」が運営している数十箇所の施設のうちの一つで、元は伊勢丹が所有し、社員向けに提供していた保養所です。建物は築20数年で新しいという訳ではありませんが、内部は大変きれいに保たれています。

こちらのメリットは何と言ってもコスパで、季節や曜日を問わず、素泊まりは税込み5400円、2食付きでも8640円という驚愕の安さで利用することが可能です。ちなみに、この事業者が運営する施設は全て同じ価格で提供されています。

その分、布団を敷くのはセルフであるなど、ホテルではなく保養施設であるという色合いが強く出ていますが、むしろ現代の感覚には適しているかもしれません。

ネットでの予約は8週間前からとなっており、特にハイシーズンは競争率が高く、人気アーティストのチケットよりも取りづらいとのことですが、平日またはオフシーズンの週末など、予約できれば非常にお得に利用できる施設です。

外観やロビーなど、いわゆる「インスタ映え」するスポットがないのも、合理的な保養施設といったところで、代わりに敷地内にいた異常に人懐っこいネコを紹介しておきます。

看板猫?バスの前から動こうとしませんでした。